読書記録「逃げるは恥だが役に立つ(1)」海野 つなみ


知ったきっかけがなんだったのかすっかり忘れた漫画。
積読から発掘しました。

派遣切りにあった主人公、森山みくりは、父親の勧めにより求職中のアルバイトとして津崎という男のハウスキーパーとして働くようになる。
なかなか再就職先が決まらないある日、父親の定年により田舎へ引っ越すことに。
正社員になれず実家暮らしのみくりは逆らうことができないが、そこで「せっかくの当たり業者」を変更するのに抵抗のある津崎と利害が一致。

2人は事実婚というかたちで雇用契約を結び、仮面夫婦としての生活を開始するのでした。

というのがあらすじ。
2人の間にあるのは「愛」ではなく「雇用契約」なので、「仕事」に対して給与や休暇がしっかり決められたり、夫の実家へ行く用事や人前で「妻らしく振舞う」必要がある場合などでは時間外手当が支給されます。
お互いに生活上の協力はしますが、そこに「愛情」という要素がないためキッパリスッキリ、いい意味で他人行儀で距離感がある。配偶者は精神的な支柱?ナイナイ。

そんなビジネスライクな2人だけども、この先もこの関係が続いていくのか?続けていけるのか?楽しみです。
1巻時点でも家を訪れた津崎の同僚に別々の寝室を見られて怪しまれましたし、さすがに共同生活を続けていて気持ちに変化が出てきたみたいで…?
実際5巻までは購入済みだし、6巻も出るし、楽しみに読み進めて行こうと思います。


ほかの積読も多いから消化する順番に悩みますが…

読書記録「コインランドリーの女」清原紘


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作者の前作「ツミツキ」が妖怪退治もので、この本も表紙からして都市伝説ものかと思ったらコメディだった。

ふとしたきっかけで古びたコインランドリーへ赴いた女子大生、田中晴。彼女はそこで、乾燥機からどこかのホラー映画のように這い出てくる女に出会う。
というなんか都市伝説のようなホラータッチで始まるのに結局はコメディである。
しかも不条理系。

「コインランドリーの女」こと真魚子さん(この名前も唐突に出てくる)も「コインランドリーに来る客を驚かすのが好き」と言いつつ、驚かしているのは序盤だけであとはガンプラ作ったりフィギュア作ったりしてるし。
イケメンメガネ男の横井先輩以外の登場人物はもれなく変態だし。
謎の生き物はいるし。

この、リアルに寄せたタッチの絵でカオスに寄せたコメディをやる感じ…
どっかのネオ時代劇書いてた漫画家のコメディ作品に通じるものが…

基本的に短編の集まりだし、唐突な展開も多いのでハマらないと寒いだけですが、わたしは面白く読めました。
真魚子さん美人だし。


あっ巻末収録の「鈴木姉妹」も好きです。
女子高生が"14歳男子"という存在について萌え語りするだけの漫画。

読書記録「メガネ画報」松本救助



いやー、メガネって本当に良いものですね。

タイトルからメガネっ子を集めたカワイイ漫画、または様々なメガネの登場するメガネオムニバス…かと思ったら(そんな話もあったけど)、メガネに大層なこだわりのある主人公がメガネに関する知識を使って事件を解決する、ミステリー…?漫画でした。

なんだけど…

「犯人の残したメガネ拓」ってなんだよ!魚拓みたいに言うなよ!
さらにそこから容疑者が2人に絞られるのかよ!

といった内容もあるので、わりとゆるいです。

しかしまぁ、ところどころ出てくるメガネに関するコメントや雑学はいちメガネ人として入ってきやすく、作者のメガネに対する並々ならぬ情熱が感じられます。

しましまぁ、メガネって本当に良いものですね。

読書記録「ニンジャスレイヤー デイ・オブ・ザ・ロブスター3」ブラッドレー・ボンド&フィリップ・N・モーゼズ

デイ・オブ・ザ・ロブスター3を読みました。

のっけからナンシー=サンがおしりをぺちんぺちんされていたり、

ナンシー=サンがおしりをぺちんぺちんされたり、

ナンシー=サンがおしりをぺちんぺちんされたりして、

ぼくは脳みそが融ける音が聞こえるようでした。


最後まで読んで、こう思いました。


ナンシー=サンって欲求不満なのかな。


※この投稿はニンジャスレイヤー読書感想コンクール参加作品です。

読書記録「神々の歩法」宮澤伊織


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第6回創元SF短編賞受賞作品。

突然現れた神の如き力を持つ男により滅ぼされた北京。
その存在を討伐するために編成されたサイボーグ兵士の小隊。
そして、男を討伐するために現れた神の力を持つ少女。

長編から戦闘シーンだけを抜粋したような形で、実際読みやすい短編作品です。
神の力を行使するためには、まるで呪文の詠唱のように「特定のステップを踏む」必要があり、いわゆる「能力バトルもの」なので読んでいて情景が簡単に目に浮かびます。
本編の他に選考委員の講評が載っていて、まぁ手厳しいなと思ったり(楽しんで読んだ後にちょっと現実に戻される感じ)。

この作品を知ったのはTwitterであるシーンが話題になっていたからですけどね。

「彼らは、こういう少女たちのじゃれ合うアニメをよく見ていた。そうしたアニメは抗ストレス下での鎮静効果が高いため、各国で兵士のメンタルケアに使われているのだ。」

オォウ…抗精神アニメ…グレィト…

読書記録「針とらのショートストーリーズ15」針とら


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タイトルの通り、ショートストーリーが15本収録されています。
それぞれの話はタイトルとともにテーマや課題(○○、××、◆◆のキーワードを使用する)のようなものが記載されており、まるで学生が授業で出された課題の提出作品のよう。
しかしながら内容はしっかりしており、「キーワードをここで出すか」とか「あのテーマでこういうのするか」といった感じの作品もあります。

ショートストーリーなので1つ1つが短く、空いた時間できりよく読めます。
作風もほわほわした話からブラックな話までいろいろ。
さらにkindleで99円。プライム会員なら0円。

実際おススメ。


作者の他の本も読みたくなりましたね。しっかり宣伝もされてありますし。
まぁ…いまは積読が多いので…もうちょっと後かな…

読書記録「現代魔女図鑑」伊咲 ウタ(1)(2)


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全人口の数%が魔女の力を持つ世界。

「魔女」はひとつの個性として認められており、「魔女の力」は男女問わず発現する。「魔女の力」を持つものは魔法関係の職に就くことができるが、別に強制ではない。また科学技術も現代と同様に発展しており、「魔法」と「科学」が「それはそれ、これはこれ」みたいな感じで共存している…といった世界観の中、日本のとある地方都市「当摩市」を舞台にして繰り広げられるオムニバスストーリーです。

魔女の才能を持つキャラクターも持たないキャラクターも、それぞれがそれぞれ個性にあふれ、それぞれの人生を生きています。
魔女の力を使った部活動に青春をかける少年少女もいれば、魔女の才能を持っていることを隠して生きている少年もいます。

オムニバスなので各話ごとに登場人物がバラバラなのですが、同じ都市が舞台なので人間関係がクロスしているところも。


人間関係もさることながら、美麗な表現や”魔法”の設定解釈など、細かいところまで見て楽しめる作品です。
もうすぐ3巻も出るはず。楽しみです、