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読書記録「ハーモニー」伊藤計劃

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<!DOCTYPE etml PUBLIC :-//WENC//DTD ETML 1.2 transitional//EN>
<etml:lang=ja>
<body>
伊藤計劃の第2作、ハーモニー<harmony />を読みました。

<story>
 大災渦<ruby>ザ・メイルストロム</ruby>を経験した人類が、人の命を大事にしようとして、ほとんどの病気を消滅させた近未来。
 <comment>
   この大災禍はおそらく、前作「虐殺機関」のラストで発生した事件のことか。
 </comment>
 人体にインストールするナノマシン「WatchMe」による健康管理と医療分子<ruby>メディモル</ruby>の治療行為によって、ほとんど病気になることもない。
 酒もタバコも体に悪いから駆逐され、汚い言葉や行為も抹消され、お互いがお互いを思いやる、やさしさに満ち溢れた世界。

 あるところにそんな世界が嫌いで仕方がなかった女子高生がいた。
 <list:item>
    <i: 霧慧トァン>

   

<i: 御冷ミァハ>

   

<i: 零下堂キアン>
 </list>
 3人はそんな世界への反抗として餓死しようとするが、計画が大人たちに露見して命を救われてしまう。成功したのはミァハだけだった。

 大人になったトァンは、WHO職員として戦地へ行っては健康監視ネットワークの目を盗んで喫煙・飲酒をすることでささやかな反抗を続ける生活を送っていた。
 そんなある日、日本に戻ったトァンがキアンと共に食事をしていると、世界各地で数千人が同時刻に自殺を試みる事件が発生する。

 事件を追うトァンは、そこに死んだはずのミァハの影を見る。
</story>
<impression>

 みなが全体の調和を重んじてお互いがお互いを思いやる世界で、「自意識」や「意思」にどれほどの意味があるのか。
 自分を自分たらしめているものはなんなのか。
 自我がなければ、悩むこともなく幸福に生きていけるのではないか。

 そういう真面目な流れで涼宮ハルヒネタとか入れてくるのやめよう?不意打ちやで。
 そして特に女子高生時代のシーンは女の子同士でキャッキャうふふしている感がつよい。これは百合小説だったのか。
 <comment>一時期はコミック百合姫でコミカライズ連載が予定されていたとか…</comment>

 前作の虐殺機関から世界観はほんのりつながっているものの、読んでたら世界の過去がちょっとわかる程度なので読んでなくても問題なし。

 <spoiler>
   序盤の描写から、地域によってはWatchMeをインストールしていない、していてもサーバーと繋がっていないようなひとたちも結構いるようですが、
   ラストシーンのあと、WatchMe使用者と不使用者が接触するとどうなるのか、とか想像できていいですね。
 </spoiler>
</impression>

なお、この作品は全体がETML 1.2という架空のマークアップ言語で書かれています。
主に
<anger>怒り</anger>
<suprise>驚き</suprise>
<hopelessness>絶望</hopelessness>
といった感情を表すタグが多いです。
エピローグまで読むと、なんでそんな書き方がされていたのか、なんとなくわかります。

そしてこの記事のタグは基本的にでたらめです。
ETMLリファレンスが見当たらないので仕方がない。
</body>
</etml>