読書記録「春風のスネグラチカ」沙村広明


帝政ロシア崩壊直後の時代を舞台にした1巻完結コミックです。

1人では移動できない構造の車いすに乗る少女と、彼女だけが症状を抑えられる奇病に侵されている従者の青年。
生きるために互いを必須とする2人。彼女らの目的はいったい何なのか、その正体とは。

登場人物がロシア人なので聞きなれない名前が多く、バーナード嬢のように「いいかげんにせいよロシア人!」と言いたくなるのでサクッと流し読みできる本ではありません。が、まるでミステリー小説を一本読んだ後のような読後感が味わえます。
一度読み終えて2人の正体を知り、改めて最初から読み直すのもまた楽しい。

ちなみに登場人物には実在の人物も多いため、ロシア史を知っていると楽しみが倍加するかもしれません。私はよく知らないまま読み終えましたが…