読書記録「ニンジャスレイヤー 死神の帰還 」

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ドーモ、皆さん。
私は実際ヘッズのため、過去に出版されたニンジャスレイヤーの物理書籍はすべて所有している。
過去のものについてもすべて記録してもいいくらいの熱量はあるのだが、そうすると私があほなのではないか?という疑惑がもたれたり、わざわざアクセスしてくれたひとが帰ってパラッパラッパーをしてしまうため、このような第3部2巻というものを記録することにした。

そんなわけでニンジャスレイヤーです。
まず前提として、既にニンジャスレイヤーはアニメにもなった第一部「ネオサイタマ炎上」編(全4巻)と第二部「キョート殺伐都市」編(全8巻)が刊行済みです。
そして現在刊行中なのは第三部「不滅のニンジャソウル」編であり、この”死神の帰還”はその第2巻に当たります。


さて、この"死神の帰還"にも複数のエピソードが収録されています。

表題作である「フー・キルド・ニンジャスレイヤー?」は時系列的には第三部のプロローグにあたり(2巻でプロローグナンデ?とお思いかもしれませんがニンジャスレイヤーにはよくある)、第2部での闘いの後、燃え尽き症候群となってしまった主人公フジキド。かつての仲間たちが彼を気にかける中、夜な夜なニンジャ狩りを行う”偽”ニンジャスレイヤーが出現し…。
過去の仲間や関係者が続々登場する上に、展開も熱い中編作品。まさに「戦士の再起動」といった感じで、まるで劇場版「エピソード・ゼロ」といった感じです。

また、ある意味表題作(帰還的な意味で)の「ノーホーマー、ノーサヴァイヴ」はまさかまさかの野球回。アニメのラジオでも告知時に「まさか」という声の出た野球回。アッハイ、アウトにならないように点を取るのが野球のコツです。


そしてもう一つ収録されている中編作品が「レプリカ・ミッシング・リンク」。
主人公は大学生のユンコ・スズキ。
何者かによってエンジニアである父親を殺された彼女は、悪徳警察官の手により父親殺しの犯人とされ、逮捕されそうに。
何もわからないまま逃げた先のクラブで、自分が既に死んでいるはずだと聞かされるユンコ。
ならば彼女は何者なのか。
父親は彼女に何をしたのか。
スズキ・マトリックス理論とは何なのか。
自我。人工知能。記憶。マグロ。
なんということでしょう。ニンジャスレイヤーがこんなにもサイバーパンクしている。

で…結局、マグロの正体は何者だったんですかね…?


「ニンジャスレイヤー」は大長編でありつつ、個々のエピソードはほぼ独立しています。
そのため、作者の筆もこなれて表現力の高まった第3部から読み始めてもあまり問題はありません。
さあ、ぜひあなたも元気なニンジャライフを。


なお私は偶然ここで本の読んだ記録を記述しているのであり、原作者、ほんやくチーム、エンターブレイン社などとは一切関係がありません。

読書記録「現代魔女図鑑(3)」伊咲 ウタ

4巻が先日発売されました現代魔女図鑑の3巻です。

基本的にオムニバスなこの漫画ですが、1巻に出てきた魔女部の面々が再登場&再主役回を持ったり、過去の主役が脇役や背景で出てきたりと「同じ街を舞台にしている」感じがより一層濃くなっています。
おまけ漫画で補足されるまで気付かなかったキャラもいますが…あんた1話の魔女だったのかよ!

表紙は「或る魔女と家族」の主役一家。
一般人の洋一と、彼の妻であり魔女のキワ。キワは出産時に死んでしまうが、旦那にだけ知覚できる霊体として残り続けている。
キワは明るく振舞ってこそいるが、子供を”見守る”ことしかできないことに思うところがあるもよう。
一方この生活も悪くないと思っている洋一だが、妻が育児に口しか出せないためほぼシングルファザー状態。
ある日洋一が体調を崩してしまい病院に行くことにするが、キワには子守ができないため子供を連れて行かねばならず…


その他、幼馴染に対する魔女疑惑が晴れずモヤモヤし続ける少年の「或る少女は魔女?」、上手いことやり過ごしたくて四苦八苦する「或る魔女のお見合い」などが収録されています。


もう出てるけど、4巻も楽しみです(掲載誌読んでるから覚えてる話もあるだろうけど)。

読書記録「BREAK-AGE外伝 ボトルシップトルーパーズ」馬頭ちーめい

◆祝◆kindle
と いうことでついうっかり書いてしまう記事パート2
BREAK-AGEは私の青春。

前の投稿 で話をしたBREAK-AGEの外伝です。
時系列は本編より後、2011年(すでに過去になってしまった…)。これまた本編とは別の街が舞台。
舞台となっているのは造船業の盛んな街。この街ではデンジャープラネットの地域限定テストステージとして、海戦マップが遊べるようになっています。

ゲームの特徴であるカスタマイズ性をフルに駆使した結果、艦船や潜水艦のレプリカを作ってゲーム中で動かすという遊びをしている町民たち。しかし、そんな彼らにスコア稼ぎのプレイヤーが襲い掛かります。
船を守るために出撃したものの、やられてしまう主人公、マヒロ。しかし海中から現れたVP(ゲーム中での人型ロボ)が敵をせん滅。そのVPの強さと美しさに感銘を受けたマヒロだが、コックピットから出てきたのは美女…の格好をした男性!オネエ!さらにその男は自分の担任!でもTPOはわきまえてる!

そんなこんなで始まる、ゲームを中心とした大人と子供の物語。大人はゲーム会社からの実戦形式スカウトやら造船会社がゲーム業界に参入やら、子供は子供で友達関係が上手くいかなかったり。いろいろあるんです。

今回のメカは部隊が舞台なので、海戦マップに特化。主役機は2人乗りの潜水艦。かと思いきや人型の子機が分離して闘うし、ライバル機は下半身ウミヘビの大型マシン。
本編に登場したザリガニも出てきて、その飛び抜けた性能を見せつけてみたり。

ゲームを通した青春模様パート2.
いやー、いいマンガですよ。スパロボ(略


ちなみに、ほかにも外伝小説が3種類出てるんですけど、残念ながら読んだことはありません。
ところでkindleにはそのうち2作品があるんですが、「ロアゾオ・ブルー」がないんですよね。
ぜひkindle化を。

読書記録「BREAK-AGE」馬頭 ちーめい

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◆祝◆kindle
ということでついうっかり書いてしまう記事です。
BREAK-AGEは私の青春。


BREAK-AGE[全10巻]
近未来(現代からするとすでに過去ですが)、世界的ブームを巻き起こしている体感型ロボットゲーム「デンジャープラネット」シリーズ。ある日、主人公・仁村桐生がオンラインモードをプレイしていると、謎の巨大マシンにボコボコにされてしまう。
そのマシンのプレイヤーに会いに行ってみると、意外にも女性。
そして桐生は、「自分が勝ったら付き合ってもらう」という条件で、彼女の重マシンに勝負を挑むのであった。

簡単にいうと、「ガンダムビルドファイターズのように好き勝手組めるマシンを、ガンダム戦場の絆のような体感型筐体で操作して遊ぶロボットゲーム」を通して若者たちの交流や恋愛、はたまたゲーム業界の裏でうごめく思惑とかそういうのを書いていく漫画です。

既製品のパーツを組み合わせる以外に、専用のツールソフトを用いることで(コア部分以外)ネジ一本から自分で設計・カスタマイズできることが特徴のこのゲーム。詳細なカスタマイズには工学知識があると有利というガチ仕様。
そんなわけで主人公たちは「高等専門学校」というレアな学校に在籍する学生となっています。
こういうところもいいですね。私がかつて高専に入学したのもこの漫画で知ったから、というのは嘘か真か。

登場人物も個性あふれて多種多様。ほとんどみんなゲームが好き。

ゲームを通した青春模様。とてもいいマンガです。

ロボットものとして秀逸で、カッコイイメカやギミックが秀逸なメカ、「いくらカスタマイズ性高いといっても」と言いたくなるようなマシンとか出てきますし、これらをゲーム上で動かすマスターシステムってすごい。


スパロボ参戦とか…しないかなぁ…ほら、ガンダムBFとか、そういう仮想空間系ロボットものだけ集めてさ…

読書記録「戦場の魔法使い(既刊3)」檜山 大輔

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1~3巻まで読んで、連載も追ってます。

一般兵士の中に特殊能力を持つ兵士がいるタイプの戦争もので、技術レベルは第一次世界大戦ごろ。塹壕戦してたり、3巻のラストで戦車を作ってたりします。

主人公は「命を視る」能力を持つ狙撃兵。
その力のおかげで劣悪な視界の中でも敵兵の正確な場所がわかるため、「戦場の魔法使い」と呼ばれ恐れられています。
しかし異能者は他にもおり、姿をコピーする能力を持つ敵兵に潜り込まれた所属部隊は全滅。
生き残った主人公・ハルは、自分の部隊を襲った「姫様」と呼ばれる敵将への復讐を誓い、戦い続けます。


治癒能力を持ったヘタレ衛生兵にモノを爆弾化する能力を持つ上司、バケモノめいた身体能力の女忍者などの仲間たちや、例によって何か悪そうな上層部も登場。敵国側も何やら旧王家っぽい上に何か自国に思うところありそうな「姫様」(シャアかよ)とお付きのダンディ、非道なネクロマンサー能力者に彼を嫌う技術者など、魅力的なキャラクターが多い上に新キャラも続々。
ぶっちゃけネクロマンサーは他の能力に比べても性能がひとつ抜けてるような…

姫様の能力も目的もまだ謎だし、両国とも内部にゴタゴタの匂いがあるし、戦争自体も中々長くなりそうなのですが、連載の方で「最後の作戦!」とかアオリに書いてあったのでちょっと不安だったり。


とりあえず姫様お美しい。

読書記録「燐寸少女(1)(2)」鈴木小波

既刊2巻(以下続刊?)の漫画です。

正義の味方になりたいな、仕事で成功したいな、この時間がずっと続けばいいな。
オムニバススタイルで展開される話の主人公はそれぞれ妄想を抱く人たち。
彼らの前に「妄想が具現化するマッチ」を売る少女が現れる。お代は寿命が1年分。

マッチを手に入れた人々は、火をつけている間の快楽に身を任せ…

結末は人それぞれ。
痛い目を見たり、新しい一歩を踏み出したり。


不思議な雰囲気でホンワカしつつ、時に皮肉に、時にシュールに、時にコメディタッチに。言ってしまえば「笑うセールスマン」です。

1巻のラストでライバルのような「深層心理を具現化するろうそく」を売る少女も登場します。仲が悪いのかと思いきや2巻のラストでは2人は違う目的を持ちつつもモノの見方が同じで息が合ってたりと、お話的にも一筋縄ではいかない様子。

続刊を楽しみにしています。

読書記録「独創短編シリーズ 野崎まど劇場」野崎まど

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作家、野崎まどの短編が24+α作品収録されていてワオ!お得!な本です。

kindle版を買ったのですがしょっぱなから固定レイアウトで収録されていて「ヌゥーッ!PaperWhiteで読む本じゃなかったか!」と思ったらテキスト版も収録されていてステキな心遣い。なお後日PC版で独特な固定レイアウトも楽しみましたとさ。

なお、1本目の話からまるでアスキーアートのように100%テキストで表現された図解が出てきて「こいつはヤバい本を買っちまったぜ」と真顔になりましたマル。

テキスト自体にも仕掛けがあったり、テキストだけではわかりにくい内容は豊富な図で解説。
図のない作品もありますが、全体的にはギャグ、それもカオス方向で。
叙述トリック?から出オチまで豊富に取り揃えております。

短編集なのでサクッと読め、ある作品が合わなくても別の短編はハマるかもしれません。

真顔になったりニヤリとしたり、読んでると変な人になれます。
kindle版でも裏表紙や表紙裏のネタが収録されていたのがうれしいですね。

ていうかそんな隅々までネタ仕込んでいるんですね。